2021年04月27日
アンテナを高く、時代に相応しい体験価値の創出にこだわる
川合 潤
【プロフィール】
主にビデオゲーム機や音楽ゲーム機の外観デザイナーおよびデザインディレクターを約5年半経験。2018年、バンダイナムコアミューズメントにプロデューサー職として中途入社。以降はプロデュース部に所属し、仮面ライダーの『ナレルンダー!』シリーズや『ワニワニパニックR』の開発を担当。
現在、バンダイナムコアミューズメントのプロデューサー職として活躍する川合さんですが、前職は筐体デザイナーといった経歴をお持ちです。プレイヤーとして取り組んだデザイナー経験は、今のプロデューサーの仕事に大きくいかされていると話します。そんな川合さんが、普段心がけていることやこれからのビジョンについて伺いました。
まずは川合さんのこれまでのキャリアについて教えてください。
私は中途採用でバンダイナムコアミューズメントに入社したのですが、前職はアミューズメント向け筐体のデザイナーとして約5年半の経験を積みました。はじめは主にビデオゲームや音楽ゲームなどのゲーム機の外観デザインを4年ほど行い、その後は外観デザインともう少し広い視野で商品を見るデザインディレクターという役割も務めました。
そこからプロデューサーになろうとした理由は、筐体のデザインだけでは商品がヒットするか否かについては一端しか担えないと感じたからです。もっと自分自身で考えた商品に責任を持ってお客様へ展開していきたいという思いが日々の業務のなかで募っていました。その時、バンダイナムコアミューズメントでプロデューサー採用があり、こうしてご縁をいただきました。
バンダイナムコアミューズメントに入社してからは、運営タイトルのバージョンアップに関する業務や、企画アイデアが実現可能かどうかを探る技術研究などを行った後、『ワニワニパニックR』のプロデューサーを担当したという流れです。
前職のデザイナーとしての経験と現在のお仕事のつながりについて教えてください。
プロデューサーとして多くの方とコミュニケーションをとる際、前職で筐体デザイナーとして開発スタッフの経験をし、デザインや筐体についてある程度の知見を持っていたのは大きかったなと思います。開発スタッフの視点も考慮したうえで具体的な指示出しができ、自分の意思をビジュアルでも伝えながら齟齬なく進行できることに繋がっています。
プロデューサーとして次のプロジェクトに向けて、川合さんが今後新たに挑戦したいことは何でしょうか?
今では馴染みのある音楽ゲームやプリントシール機も、徐々に成長していったことでカテゴリー化され定着していきました。近年はそうした新しい分野のゲーム機が出ていないなと感じています。
そこで考えているのは、ライトユーザーをターゲットにした運動を楽しむゲーム機の開発です。体を動かすことが好きな子供達に思いっきり全身で体感できる、リアルエンターテンイメントを象徴するようなスポーツ系の新しいカテゴリーを生み出したいですね。
川合さんの仕事をするうえでのマイルールを教えてください。
私のマイルールは常に情報のアンテナを張ることです。
デザイナーを経験してきたというのはあると思うのですが、ビジュアルの勉強として、コンセプトデザインのまとめサイトを見たり、学生の間で流行っているアニメや漫画、SNSなどにも触れるようにしています。流行が変化するスピードは本当に早いので、自分が思う「カッコいい」や「かわいい」などの感性が世間とずれないよう自分の興味に限らずチェックするようにしています。
あとはできるだけ自分の目で確認することを大切にし、ゲームセンターにはよく足を運んでいます。自社や他社の商品がどのようなユーザーの方々にどういった遊ばれ方をされているのか、現場で情報を蓄積しながら、新しい提案にいかしていくことを心がけています。
入社して感じたバンダイナムコアミューズメントの魅力はどんなことでしょうか?
社員が魅力的で、抽象的ですが“いい人”が多いなと思います。またアミューズメント業界では様々な会社がありますが、その中でもバンダイナムコアミューズメントは、ロケーションビジネスとプロダクトビジネスの両方の機能を持っており、様々な視点を持った方々と意見を交わしながら仕事ができるのが魅力です。
あとはやはり利用実績のある*IPが豊富なので、版権をお借りして様々な企画を提案できる環境にあるというのは非常に恵まれていると感じます。なかなか、それを前提に企画するというのが難しいので。私は中途入社だからこそより実感していますが、他の会社であったら挑戦できないようなことに、普通に挑戦できる風土があるのがこの会社の特徴だと思います。
*IP:Intellectual Property の略で、キャラクターなどの知的財産のことを指します。