2021年04月27日

「懐かしくて新しいへの挑戦」ワニワニパニック最新作開発の責任と喜び

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プロデュース1部 プロデュース2課

川合 潤

【プロフィール】

主にビデオゲーム機や音楽ゲーム機の外観デザイナーおよびデザインディレクターを約5年半経験。2018年、バンダイナムコアミューズメントにプロデューサー職として中途入社。以降はプロデュース部に所属し、仮面ライダーの『ナレルンダー!』シリーズや『ワニワニパニックR』の開発を担当。

飛び出てくるワニをハンマーで叩き高得点を目指して楽しむアーケードゲームとして、これまで多くのお客様に親しまれてきた『ワニワニパニック』シリーズ。1989年の初代登場から31年の時を経て、2020年『ワニワニパニックR』として生まれ変わりました。プロデューサーの川合潤さんは、老若男女が知る筐体だからこそ、復刻版として「懐かしさ」と「新しさ」のバランスに試行錯誤したと話します。今回はそのこだわりについて川合さんに伺いました。

今回ご担当された『ワニワニパニックR』の開発経緯について教えてください。

リニューアルのきっかけとなったのは、市場の筐体の老朽化が進みメンテナンスができない状況になっていたというのがあります。また、「ワニワニパニックで遊びたい」というユーザー様からのご要望があったため、今回のプロジェクトが立ち上がりました。
私は立ち上がりが決まったあとからの参加でした。当初は、今回の筐体をナンバリングタイトルとする話もあがっていたんですが、「多くのユーザーの方々に認知されている初代を踏襲した方がいいのではないか」と提案させていただき、初代をオマージュした外観で進めることになりました。
手探りのスタートだったのですが、バンダイナムコグループには当時の筐体に詳しい方が多くいらっしゃって、本当に大勢の方々にご協力いただきました。多くの方が納得するような復刻版を作るのは難しく、プレッシャーは感じていましたが、自分も幼い頃から馴染みのあったアーケードゲーム機を新たに製作できるという喜びの方が大きかったですね。

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『ワニワニパニックR』の工夫したところ、こだわったところはどこですか?

初代の筐体を知っている人が「懐かしい」と感じられる見た目にこだわりました。プレーされてないときは、昔と同様に画面がほとんど動かないようにしていて、基本的に初代『ワニワニパニック』の踏襲というところに重きを置いて作っています。

一方、新しい点は大きく2つあります。
1つ目は得点板をモニターにしたことです。初代の印象を崩さないよう気をつけながら、プレー中に画面が割れるような演出など、モニターならではの演出を工夫しました。
2つ目は、ハンマーを2つ導入し、2人でプレーできる設計になっていることです。シリーズごとにワニの出方や分岐が違うのですが、そのなかでも2つのハンマーがあることで本作は高得点が出やすくなっています。
アミューズメントマシンはその場で誰かとプレーできるのも魅力の1つで、体を動かすため達成感や爽快感も得やすく、思い出としても記憶に残りやすいと考えています。2つのハンマーを導入したことは私の願いもあって、初代が登場した31年前に、子どもとして遊んだ方々に、今度は親として、ぜひ親子で一緒にプレーしてほしいと思っています。

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稼働開始後、お客様からはどのような反応がありましたか?

Twitterでは『ワニワニパニックR』がトレンドのトップになり、狙い通りの「懐かしい」という反応を多くいただきました。また驚いたことに某YouTuberの方から自宅に置きたいとのご要望があるなど様々な反響をいただきました。また店舗では、私が思い描いていた、親子でプレーをされている方の姿も実際に目にすることができました。
私自身、『ワニワニパニックR』はバンダイナムコアミューズメントで主担当として初めてプロデュースした商品です。だからこそ、1つの商品が世に送り出されるまでに多くの方々が関わっていることを改めて実感しました。そして、お客様に楽しんでいただく姿を目の当たりにでき、バンダイナムコアミューズメントでの仕事の喜びと感動を感じました。

今後の『ワニワニパニックR』に期待していることは何でしょうか?

『ワニワニパニック』シリーズの魅力は老若男女どなたでも遊べて、過去にはリハビリ向けの筐体も開発されるなど、いわゆるゲーム自体にあまり慣れていない方でも気軽にプレーできることです。

今回の『ワニワニパニックR』は全国各地のゲームセンターやショッピングモールを中心に250台ほど展開されていますが、そうした誰もが楽しめる商品だからこそ、アミューズメントに触れる機会を増やすゲームとして、さらに設置を増やしていきたいですね。
このニューノーマルの時代において、今後ゲームセンター自体は爆発的に増えないのではないかと思っています。そうなるとアミューズメントの形も変化しなければなりません。例えば温泉や宿泊施設などの一角にあるちょっとしたゲームコーナーのように、ゲームセンター以外の空間でどれだけ日常に溶け込み、体験価値を展開できるかが大事ではないかと考えています。その時に『ワニワニパニック』は時代に相応しい形で、もっと様々な場所で遊んでほしいと期待しています。

→ 後編は自身のキャリアについて伺いました。

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