入社後は大阪の店舗配属からスタートしました。2年目からは店長もやらせていただくようになって、以降は小型店から大型店、ときには繁華街やショッピングセンターまで、全国各地の様々な形態の店舗や管理部署を17年間経験してきました。
当初から、社会の進化と目の前の現実のギャップに対してずっと疑問を感じていました。たくさんの100円玉を手作業で補充しながら、世の中は電子マネーとかテクノロジーがどんどん進化しているなかで、我々も変わっていかないと流れに置いていかれるのではないか、このままだと業界としても縮小して、いつしか「懐かしいゲームセンター」と思われてしまうのではないかという危機感があったんです。そのうちに新しい遊び場としての業態開発をしていきたいという思いが芽生え、常に新しいことを考えるようにしていました。
一方で、僕はとにかく店舗が好きで、現場から発信できるようなことをやりたいと思っていました。特にクレーンゲームのプライズに関するオペレーション研究をしたくて、若手の頃は、通常の業務とは別でずっと取り組んでいましたね。お客様と直接触れ合う現場でしかできないタッチポイントがあるからこそわかる情報をメーカーや本社に提案していました。
何が成功につながるかはわからないですからね。失敗がないと生まれていない事業は多くあるのではないかと思います。まずは、今ある商品やサービスがお客様に喜ばれるための研究をして、次に何ができるのかということを考えてテストする、そういうサイクルを回していくことをずっと大切にしています。

仕事をするうえでは、相手への尊敬の気持ちを持ってコミュニケーションをとっています。
例えば、打ち合わせでは無駄な時間を過ごすなんてことのないように、できるだけわかりやすい事前資料をまとめて臨みます。相手の時間を奪うことは避け、短時間でどうやって的確に伝えられるのかを事前によく考えてから伝えることを心がけています。
逆に、聞く立場だと現場の最前線にいるスタッフさんが『それを知りたかった』というような重要な情報を持っていたりします。だから、常に相手への敬意を払って意見も言い合える関係で仕事をしていないと、大切な情報こそ自分に回ってこなくなってしまいます。
今回のプロジェクトのように大人数で仕事をしていると、共通の目標があっても、現場レベルの落とし込みになると立場ごとに不都合が発生したり、組織間での衝突もあったりするんですよね。なかなか簡単ではないですが、相手が抱えている課題をどうやって一緒に解決するかということを考えながら、ミッションを達成することを常に意識しています。

よく他の方々も口を揃えて言っていますが、やはりこの会社には面白い人が集まっているというのは事実ですね。そして「やりたい」という熱意を持って提案したことを実現できる場所です。学生時代こういうことをやりたかったんだとか、入社してからこんなこと考えてますとか、そういったことをちゃんと伝えるとチャレンジさせてもらえると思います。
会社自体が人を育てようという風土がすごくあって、私が今まで属してきた組織は、そのなかでもさらに人を元気にする活動などがあったりするんですね。
だからこそ、人材を育成する立場の僕らは、その熱意に対して働きかけをするように意識しています。人に注力できてこそ、さらに事業を成長させるための進化のサイクルが回り、全体が磨かれていくのではないかと思います。