『ガシャポンのデパート』はデパートというにふさわしい豊富な商品を取り揃えているカプセルトイ専門店です。

この『ガシャポンのデパート』、魅力は大きくわけて2つあります。
1つ目の魅力はやはり、たくさんの商品があるところです。カプセルトイは40年以上の歴史があるのですが、現在は第3次ブームが到来していて、様々な面白いアイデアが詰まった商品が溢れています。例えば家具や昔懐かしい家電など、物販やおもちゃ屋のラインナップにはなりにくいような精巧なアイテムや、日常の生活で目にする光景などが、ミニサイズの商品になっていたりします。そういった商品はガシャポンが様々な場所に設置されているものだからこそ、むしろあちこちに点在して埋れてしまうんですね。そうしたときに、『ガシャポンのデパート』のような何でも取り揃えられた専門店として構えることでガシャポンの楽しい世界感をより多くの人に知っていただけるきっかけになのではないかと思っています。
2つ目は、純粋にガシャポンを楽しんでいただける場所としての魅力です。SNSやメーカーのサイトで調べて目当ての商品を探したり、購入後に写真を撮ってSNSにアップしたりする女性が多くいますが、そうした買う前後も含めて楽しむ「ガシャ活」を提供できる場所となっています。

社内で売場を活性化するための新しいコンテンツを開発するプロジェクトの発足に際し、カプセルトイ市場全体の盛り上がりと可能性を感じました。また、グループ会社のバンダイが、業界シェアの№１メーカーであることもあり、オペレーションを得意とする我々バンダイナムコアミューズメントが、ガシャポンを扱ったらどうなるのだろうというのが立ち上げのきっかけとしてありました。グループ内で会社を飛び越えて新しいサービスへ挑戦していくという風土も、ガシャポンへの理解もありましたから、グループ内で一体となった事業として、全国に施設を展開するバンダイナムコアミューズメントならではのことができるのではないかと思いました。
そして実際に店舗の一角には、バンダイ公式「ガシャポンオフィシャルショップ」があり、バンダイの新商品がいち早く入手できるようにもなっていて、『ガシャポンのデパート』がグループ内の繋がりを象徴する施設になれたのではないかと感じています。

『ガシャポンのデパート』は、カプセルトイのファンが多い女性をターゲットとして、デザインやサービスを意識しています。最初から完成形を目指すのではなく、成功したことを積み上げながら形を変えて、「次のフェーズはこうしよう」「次はこうできるかもしれない」と、ドライブしながら必要なものを備えていくという事業づくりをしています。ショップを作って終わりというよりは、まだどこまで広げられるのか、さらに良くするにはどうすればいいのかを考える。その時がすごく楽しい瞬間だったりします。
TwitterなどのSNSはお客様の直の反応がわかるので、毎日欠かさず見るようにしています。行くことを楽しみにしている声とか、行った人が自慢している声とか、お客様が喜んでいる反応を見ると本当にやってよかったなと思います。一方で、参考になるようなご意見も拾えるので、じゃあ次はこうしようかなとか、ここはまだ競合に負けてるんだなとか、そういった気づきができてすごく楽しいですね。
『ガシャポンのデパート』は、とにかくこれまでのカプセルトイ業界になかったものを取り入れるようにしています。業界では無人オペレーションが主流ですので、レベルの高い接客応対であったり、カプセルを回収するとポイントが付くアプリとの連動をしたりなど、常にニーズを研究しながら新たな構築をしています。

長い歴史があるガシャポンの最大の良さは、とにかく誰でも手軽に楽しめること。実際に自分で回して、どんな商品と出会うかわからない運試しのような楽しさはもちろん、お子様にとってはリアルな遊び場ならではの偶然の気づきや学びも得られる場所であることではないかと感じています。商品の幅がとても広いですので、ご家族みなさんでガシャポンを楽しんでいる方が多いですし、はじめてのおつかいのような微笑ましいシーンもよく見かけます。今後はゲームと並んでリアルアミューズメントの新しいフォーマットになるコンテンツと思ってます。
あと、ガシャポンならではの抽選をするという行為は、自分自身の手で行うことに価値を感じる方も多く、目の前にあるお気に入り商品との真剣勝負のような体験はデジタルではなかなか味わえない醍醐味ですね。