2023年03月10日
課題をひとつひとつクリアしながらリアルの魅力を模索していく
守屋 篤基ATSUKI MORIYA
【プロフィール】
2017年入社。『namco イオンモールナゴヤドーム前店』『namcoイオンモール大高店』に勤務し、2018年に『ハムリーズ横浜ワールドポーターズ店』の配属になったことをきっかけに、新規事業に関わる。その後2020年にニューリテール事業部ニューリテールマーケティング課、2021年施設営業推進部営業戦略課に異動し、現在はエクスペリエンス事業部施設プロデュース課で新業態『バンダイナムコCross Store』立ち上げに携わる。
新店舗において、現場と本部の連携に関わったことをきっかけに、新規事業の道を歩み、ニューリテールマーケティングや施設営業といった新しいことへの挑戦を重ねてきた守屋さん。後編では、お仕事の具体的な工夫から、リアル施設の未来まで、守屋さんの想いを深掘りしました。
※内容は、2022年11月の取材をもとに構成されています。
仕事をするうえでの、工夫やこだわりを教えてください
大きく分けると2つあります。1つは、常に、お客様に正しい価値を提供できる運営をすることです。今回、新施設の担当ということで、既存施設のオープンや引継ぎとは違った大変さがいくつもありました。必要なツールが整備されていない、運用ルールやフローが決まっていない、といった課題を一つひとつ解決し、全員が快適に勤務できる運営体制づくりにこだわりを持っています。
もう1つは、『バンダイナムコCross Store』を事業としてどうドライブさせていくのか、戦略を立てて実行していくことです。例えばエリア戦略として、どこにどれくらいの規模の店舗を作るのか、ということを検討しています。
守屋さんのマイルールを教えてください。
相手の立場を考慮したコミュニケーションを常に心がけています。
様々な役割の方と連携する仕事であるがゆえに、本部と店舗の間に立って意思疎通をスムーズにしたり、アミューズメント施設とショップの違いを理解したうえでそれぞれをマネジメントしたりしなければいけません。
また、新しい業態には、ビジネスカタログがきっちりとあるわけではありません。意図したことがきちんと伝わっているかを確認しながら丁寧に進めることや、相手に寄り添った表現で話すことが大切だと、改めて実感しています。
また、相手によっては、話すときの声のトーンも意識しています。同じ話題でも、声色ひとつで、場の雰囲気は明るくも暗くもなるものです。ちょっとしたことではありますが、無用な心配や誤解を生まないよう心掛けています。
守屋さんが考える、リテールやリアル施設の魅力を教えてください。
自分なりに模索している最中、というのが正直なところですね。「商品を手に取って見られること」だけでは、例えばECサイトでも商品返送サービスを取り入れていることがあるので、唯一無二の魅力とは言えないかもしれません。
ただ、多くのコンテンツや商品が1か所に集積しているというのは、当施設の大きな強みだと思います。namcoのクレーンゲーム機、『ガシャポンのデパート』のガシャポン、各IP※イベント、限定グッズ…。目的の商品を購入する際に併せて別の商品を買ってくださったり、ゲームで遊んだり、ガシャポンを回してくださったりというのは、ECサイトでは得られない体験価値を、お客様にご提供できていると思います。
またイベントについて、リアルな場においては、偶然に居合わせた隣のお客様の雰囲気や息遣いも含めて一体感を感じられるという魅力があります。一方で、デジタル配信のイベントは、現実には難しいような収容人数を実現できたり、遠出が難しい方にも体験いただけるというメリットがあります。オフラインまたはオンラインでないとできないこと、共有できること、どこまでの領域でブランド展開すべきなのかといったことは、今後も追求すべきテーマです。
これからの夢や目標について教えてください。
『バンダイナムコCross Store』に対しては、ブランドを育てたり定着させたりというのは本当に難しいことですが、多くの人に愛される施設になることを目指したいと思っています。
また事業としては、ゲームセンターの在り方そのものが、DXによって大きく変わるかもしれない今だからこそ、リアルの価値を明確に創出する必要があると思っています。プロダクトに関しては、各グループ会社が持っているECサイトで販売するだけでなく、私たちバンダイナムコアミューズメントがリアルな場を提供することで、別のかたちで確立させていけるのではないでしょうか。
※IP:Intellectual Property の略で、キャラクターなどの知的財産のことを指します。