私は大学院で鶏の羽色の研究をしながら、アルバイトでスイミングコーチを3年ほどやっていました。その中で子どもたちに接する楽しさを知ったことが、就職先としてエンターテインメント業界に興味を持ったきっかけです。縁あって当時のナムコに入社し、すぐに「３年で店長になる！」という目標を自分に課すことにしました。

１年目はnamcoけやきウォーク前橋店に配属となりお客様対応やクレーン機の動かし方などの仕事の基礎を習得。2年目にはnamcoイオンモール富谷店で副店長となり、主にあそびパークPLUSという子ども向けのキッズプレイグラウンドを担当しました。そして3年目にはイオンタウンユーカリが丘店ゲームコーナーでストアマネージャー（店長）に。入社時に掲げた目標を達成することができました。

ストアマネージャーになったことで、アルバイトやパートナー社員の皆さんからお話を聞いて、仕事のアドバイスをする機会が増えました。そして自分のアドバイスで相手の役に立てることがわかり、私自身のやりがいになりました。１、２年目の頃に比べると管理者としての責任も増えましたが、この一年間を振り返ると自分にとっては社会人としての大きなターニングポイントになったと思います。

私のキャリアの中でのもう一つの大きな出来事といえば、2021年にデジタルマーケティング部デジタルコマース課に配属になったことです。それまでずっと店舗勤務だった私にとっては初めての本社勤務です。デジタルコマース課で私が担当したのは「ナムコパークスオンラインストア」。サイトの運用を通じて特に「キャラクターの持つ力の強さ」を実感しました。例えば「ジョジョの奇妙な冒険」のような人気キャラクターにも、知る人ぞ知るような脇役のキャラクターにも、同じようにファンがいて、ありがたいことにどのキャラクターのアイテムを扱っても価値を感じて買ってくださる方がいらっしゃいます。人気の高さはしっかりと売り上げに表れますし、そういう意味でもキャラクターの持つ力はすごいと感じました。

また業務に直接的に関わることではないですが、本社勤務になったことで仲間の社員やグループ会社の皆さんと接することができたこともよかったです。今は再び店舗勤務となっていますが、多くの人とつながりを持てたことが仕事にも生かせているので本社勤務は意義のあることだったと思います。

スタッフに業務を依頼する時や教える時には、「なぜその業務が必要なのか」「その業務は何につながるのか」を意識してもらえるような伝え方をするようにしています。例えば「この商品を移動してほしい。商品を移動することでもっとお客さんが増えるよ」とか。
私自身が若手時代に「これやっておいて」と言われた時に「これはなぜこうやるんだろう」「こういう背景があるのではないか」と考えながら取り組んだほうが業務の習得度や完成度が上がる実体験をもったので、スタッフのみんなにも自分なりに考えながら取り組んでもらって、理想に近い仕事をしてほしいと思っています。

また仲間に対してはしっかり敬意を表す意味合いで名前に敬称をつけて呼ぶようにしています。直接コミュニケーションする時も、インカムで仕事を頼む時も、単に「あれをやっておいて」ではなく、「○○さん、これをお願いできますか」と、はっきり伝えることで、私はあなたに依頼しているんだよ、というメッセージになり、本人に当事者意識をもってもらうことにもつながります。

最近は、スタッフがお客様に対して何かアクションを起こしたことで、お客様から好反応をいただいたり、「ありがとう」とお声がけいただく姿をみたりするのがうれしくて、それが自分自身のやりがいにもなっていますね。

会社がいろいろなことに積極的にチャレンジしていることですね。私自身も「僕がそれをやりたいです！」と手を挙げてチャレンジする気持ちを持ってキャリアを選択してきました。チャレンジをすれば失敗してしまうことももちろんありますが、失敗から得られる知見は何物にも代えがたくて価値がありますし、その知見を生かしてまた新しいチャレンジに挑むこともできます。誰かがチャレンジをせずにずっと同じサービスや商品を提供しているだけではお客様に飽きられてしまいますし、新しい事業は生まれないので挑み続ける姿勢は持ち続けていきたいです。

バンダイナムコCross Storeを成功させたいです。「売上が黒字になる＝成功」ということではなく、バンダイナムコCross Storeを多店舗展開して全国のお客様に「魅力あるお店だ」と感じていただき、アクセスしてもらえる状態をつくることが成功だと考えています。いつかは夢を実現できるように今はしっかりと知見を蓄えられるように努めています。