2022年09月09日

愛されるタイトルは、プレイヤーとともにつくり上げる

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※所属は取材当時のものです。

アーケードゲーム事業部 プロデュース1課

正路 千暁KAZUAKI SHOJI

【プロフィール】

2004年にナムコ(のちのバンダイナムコアミューズメント)に入社、新大阪クリエイティブセンターで家庭用ゲームの企画を担当。2007年にバンダイナムコゲームス(のちのバンダイナムコエンターテインメント)アミューズメント事業部への異動をきっかけにアーケードゲームに関わる。2012年からバンダイナムコスタジオに移り、引き続きアーケードゲームのプロデュースに携わる。2017年からバンダイナムコアミューズメント所属。

家庭用ゲームの企画からスタートし、異動をきっかけにアーケードゲームへとフィールドを移したあと、現在にいたるまでプロデューサーとして「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー」「機動戦士ガンダム 戦場の絆Ⅱ」等のヒットタイトルに関わってきた正路さん。後編では、プロデューサーとしてのやりがいや、ファンの皆さんへの思いをお話しいただきました。

※内容は、2022年7月の取材をもとに構成されています。

現在の仕事のやりがいを教えてください。

アーケードゲームならではの小規模開発で新しいものを生み出せることが、今のやりがいです。
ゲームづくりは、大きく2つに分けられます。10億円以上の予算でワールドワイドにシリーズ展開するような大規模開発と、2~3億円ほどの比較的低予算・少人数による小規模開発です。前者はプロジェクト参加人数が100名以上にのぼることも珍しくありませんが、後者は10~15名ほどで取り回すため一人ひとりの活躍の幅が広がったり、斬新な表現に挑戦しやすくなったりします。
自分としても、メンバーと密に連携しながら開発を進め、稼働後はファンの皆さんと交流しながらアップデートを続ける現在のスタイルを心地よく感じています。

ただ忘れてはいけないのは、楽しんでいただけるかどうかに、予算の大小はあまり関係ないということだと感じます。たとえば対戦型アーケードゲームの称号争奪イベントは、コストは大きくないものの競技性が非常に高く、毎回盛り上がる人気の催しです。どんな発想でどんなふうに楽しんでいただくか、すべてはアイデア次第。ゲーム開発において奥深く、面白いところですね。

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プロデューサーという仕事において、ご自身がこだわっていることはなんですか。

一番のこだわりは“ユーザー視点の開発”です。
完成したゲームを開発者自身が検証するのは当然のことです。そこから一歩進み、ユーザー側はどの要素を楽しいと感じ、どこに不満を抱き、どんなアップデートを期待しているのか。ご感想やご意見を正確にすくい上げることは、長く愛されるタイトルになるためには必要不可欠です。実際、ファンミーティングや大会でプレイヤーの皆さんとお話ししていると、表情や身振り手振りから、我々への要望や期待がひしひしと伝わってきます。また、プレイしている様子を観察して、筐体やUIの改善案を発見できることもあります。
私はこれまでグループ内の4社を経験してきましたが、事業や扱う商材によって、お客様とのタッチポイントはそれぞれだと感じています。バンダイナムコアミューズメントは施設運営や景品の物流までも手がけており、エンドユーザーとの直接の接点を多く持っているからこそ、いっそうプレイヤー目線で開発ができるはずだと思っています。

プレイヤーの皆さんとの交流で、心に残っている出来事はありますか。

たくさんありますが、最近だと、名古屋のnamcoで開催したファンミーティングにお越しいただいたプレイヤーさんとのやりとりが、特に印象に残っています。
その方はゲームの稼働当初からプレイしてくださっていて、ファンを集めたオフ会を主催するなど、地元プレイヤーの交流にも熱心な方です。イベント当日はお仕事の都合で参加できない予定でしたが、なんと、昼休憩の間に車を走らせて店舗に来てくださったんです。時間の許す限り、わずか10分間ほどお話しさせていただいたあと、すぐにお仕事に戻っていかれました。
一連の出来事だけでも印象的ですが、会話のなかで「このゲームのおかげで友人が増え、人生が充実してきた」という言葉をいただきました。私たちのつくったものをきっかけに、ゲームを超えたコミュニティが生まれ、人生の豊かな時間に繋がるということに、非常に感激しました。
同時に、特別な会場や莫大な費用も無しにイベントを開けるというアーケードゲームの強みも改めて感じました。ゲームセンターさえあれば、オフ会もファンミーティングも大会も、自由に開催できます。そのことは、プレイヤーの皆さまに、大きな魅力として捉えていただけるのではないでしょうか。

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今後の夢や目標を教えてください。

これまでのキャリアでは既存IP※に関わることが多かったので、ゼロからオリジナルIPを立ち上げ、商品化することにも挑戦してみたいです。
収益性を重んじるプロデューサーの立場としては、アーケードゲームでも、イベントでも、IPを生かす媒体は幅広く検討したいです。魅力的な世界観やキャラクターを生み出し、自らのプロデュースで盛り上げて、お客様に喜んでいただくことができたら素敵ですよね。

※IP:Intellectual Property の略で、キャラクターなどの知的財産のことを指します。

→ 前編は自身が担当した仕事について伺いました。

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