勝者はいない おりる者と残る者・・
ただそれだけだ S30Zに絶大なパワーを与え「悪魔のZ」を生み出した地獄のチューナー。彼が組む車はスピードの代償として危険がつきまとうため、次第に客が離れ廃業に。「オレはもうわかるヤツの車しか手を入れたくない」と言い放つが、Zがアキオという新たな乗り手を得て走り出したことを知り、その行き着く先を見届けるべく、Zを再びチューニングする。また同時にブラックバートをはじめとするZを狙う車も手がける。それは「Zはより強い者と走るコトによって生きてくる」ことを北見が一番よく知っているからだ。「お前の命が先につきるか・・ それともコイツが先に息絶えるか」
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チューニングに魔法はないわけよ やっぱり
「スピードファクトリーRGO」のオーナー。暴走族から走り屋へ、そしてショップを始め、「最も成功したチューナー」の一人になった。経営が波に乗ると自らエンジンを手がけることはなくなったが、マサキの熱い想いに触発されてFDをチューン。その腕はまったく衰えていなかった。その後も、ケイのスープラやRGOデモカーのFDを組み上げる。山中を始めとした部下たちの面倒見もよく、走り屋たちの兄貴分的な存在。また、チューニングを始めた娘のリカコに対しても、よき理解者として接している。「うんと後悔しろ・・・・ そして絶対に忘れるナ」
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みてもらおーじゃないか プロの仕事ってやつを
「山本自動車」のオーナー。かつて大田らと走っていたが、走り屋という言葉で暴走行為を正当化することがイヤになりチューニングから身を引く。レイナの32Rだけ特別に見ていたが、パワーを適度に抑えたり、黒い車体を事故の可能性が低くなる白に塗り替えるなど安全性を重視していた。しかし、ケイのスープラに手を貸したことや、北見がレイナの32Rのパワーを開放したことが、山本のチューニングに対する想いを蘇らせる。その後は34Rのデモカーを製作。看板も昔の「ヤマモトSPEED」に戻した。「パワーは出てあたり前 大事なコトはいつもその先なんだ―」
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どーせオレぁエンジンのセンスねーよ
「スピードショップマッハ」のオーナーで愛称はガッちゃん。実質の経営を仕切っているのは奥さんで、「アンタがサボってても仕事は回るし」などと言われているが、エアロの腕前は本物。その技術は大手エアロメーカーに真似されるほどだ。おしゃべりで人のお節介ばかり焼いているが、実は情に厚く涙もろい一面もある。普段は走り屋風VIP仕様のセルシオで優雅に(?)走っている。「今度はオレのスーパーセルシオ乗るかあ?」
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チューニングという行為を介して
オレという人間をわかってほしい 「トミナガスピード」のオーナー。ECUセッティングのスペシャリストで、古くから走りに関わっている者たちからは「ジェッティングの富永」と呼ばれている。ケイのスープラをセッティングした際にアキオと出会い、その後、Zのセッティングを自ら願い出て、アキオにいろいろなことを教えていく。さらにブラックバードをはじめ、Zと関わる運命にある車たちを幾度もセッティングしていった。金にならないような仕事ばかり取り組んでいる富永だが、それはチューニングという行為を介して自分という人間をわかって欲しいと願っているからである。「笑う・・・・? どうして笑う? そんな心から出たお前の言葉を」
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・・選ばれし者よ 与えてくれ オレに勇気を
「タカギボディファクトリー」のオーナー。15歳からこの世界に入り、板金一筋でやってきた。その腕は北見に「ボディワークの天才」と言わせるほどで、かつてZのボディを300km/hに耐えられるよう補強したのも彼である。それから10年。北見が再び大破したZを持ち込み、ボディの修復を依頼。現場を離れて久しい高木はそれを拒むが、新たな乗り手であるアキオのあまりにもまっすぐな気持ちに勇気を与えられ、体を壊しながらも見事にZを復活させる。それ以降もZとそれを追う者のボディに手を貸し、時にはアキオに手伝わせながら想いを伝えようとする。「Zはいつでもお前しだいだ アキオ」
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ねえ・・受け入れられたかナ?
あたしたち2人はあのクルマに RGO大田の娘で現役女子大生。小さな頃から機械をバラして遊び、中学生でエンジンを組み上げてしまう。父親譲りのそのセンスは山中も認めるほどだ。アルバイト先で出会ったエイジと意気投合し、ランエボVをチューニング。結局、エイジとは淡い想いを抱いたまま離れることになるが、同時にチューニングの世界で生きていく気持ちを強くする。その後、失速したZのオーバーホールも請け負い、試行錯誤しながらチューナーとしての才能を伸ばしていく。「チューンドの本質をもっと見たいから 自分の手でやってみたいんです」
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現実にFCをセレクトするお前の理由――
それを見せてくれ―― 御殿場でガソリンスタンドを経営するプライベートのチューナーで、どこまでも答えの出ないロータリーをこよなく愛する。その実力は、かつて首都高から遠征してくる北見チューンと張りあったほどだ。所有していたFCを城島の願いで譲り、さらにベンツを売却してまでチューニング資金を用意した城島の気概に応えるべく、再びロータリーを組みなおしてやった。また、オキのことは「バカだからアイツ」と言うものの、自分が車を通じて教わったことを、少し先に走り出した仲間として教えてやりたいと考えている。「くずれたバランスの中に本質が出てくる ソレを見なきゃRE乗りとは言えないだろ――」
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それでもいくならつきあうぜ
オレはZ32しか速くできない男だからサ かつてPMCレーシングのメカとしてGT―RよりZ32にこだわり、谷田部で320km/hをマーク。しかし、木村から譲り受けた幻のF1タービンを装備してブローさせ、涙に暮れながら去っていく。現在は寂れた「山下ファクトリー」をひとりで経営し、Z32はノンターボのままアシ用として使っていた。だが、Z32に興味を持ち、本気でZを追いたいと願うマコトに可能性を感じ、富永の協力を得ながら再びZ32に魂を込める決意をする。「自分の青春にオトシマエをつけたい・・ 笑います? そんなコト言ったら・・・・」
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ちゃんとロールさせてトラクションをかせぐ
「DRAGレーシング」のオーナー。かつて相沢洸一と走った仲間の一人で、ケイのスープラのチューニングでは足回りを担当。そのこだわりっぷりは、ガッチャンの「昔から奴が一番サスにはうるさい」という言葉からも十分うかがえる。スープラの最終セッティング時には、DRAGレーシングの1BOXで吉岡とガッちゃんを乗せて追走する。「しょーがねーだろ コレじゃ」
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うーん オレはオレのやり方でやるぜ
「ヨシオカENG」のオーナー。かつて相沢洸一と走った仲間の一人で、ケイのスープラのチューニングではエギゾーストを担当。限られた時間で最高のものに仕上げるため、パーキングで自ら手曲げしたマフラーの交換を始めてしまう。それをガッちゃんに咎められるが「ちょい金回り良くなったからって いいコぶんじゃねーヨ」と言い返す。「しかし不満だ 一から全部作り直してー」
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なるほどお前がアキオか・・
いい男だな オレの若い頃とそっくりでヨ 北見の古い知り合いで、かつては船舶関係の仕事をしていた。北見が人に「性格はワリーが腕は一流のタービン屋だ」と紹介すれば、「性格がワリーのは おメーだろ おメー」と即座にツッコミ返すキャラで、その毒舌っぷりには高木もタジタジ。大アタリのF1タービンを隠し持っていて、北見が手を入れたL型Eg(=悪魔のZ)に取り付けることを15年間ずっと待ち望んでいた。「ジジイになるとサ 最後のユメを見てえのヨ」
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後悔はある あるけど納得できる人生やったわ
80年代の青山ゼロヨンで北見たちと知り合った大阪人。現在は地元で単車コゾー用の直管マフラーなどを作っている。シゲの作るマフラーは決して高性能とはいえないが、乗り手をソノ気にさせる音を発する。それを求めて東京から来訪した北見の依頼で、シゲはブラックバードのマフラーを制作。達也が失った「走りのモチベーション」を取り戻すきっかけを与えた。そして、自分の気持ちを押し殺して家業を継いでいたエイジに「本物と走ってこい」と東京へ行くこと勧める。「いつまで自分の心をごまかすんや お前は?」
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タイヤは正直
その人の運転通り擦り減っていきますから 各種タイヤの取り付けやホイールバランスを調整する「川本タイヤ」の社長。規模は小さいが古くから続いているショップで、達也も5年以上前からの常連。かつてはタイヤメーカーの人間が通っていたことからも組み付け技術の高さがうかがい知れる。川本はタイヤの減りだけで乗り手の走り方がわかる職人で、ブラックバードのタイヤの減り方を見て、達也の走り方が以前より丁寧になったことを見抜いた。「トーインて人間でいうと内股だから負担あるんですヨ」
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ま アンタがサボってても仕事は回るし
「スピードショップマッハ」代表である「ガッちゃん」こと佐々木元の妻。実質、「マッハ」の経営は彼女が仕切っており、ガッちゃんが大口を叩くたびチクリとした一言でぐうの音も出なくさせる。ただ、ガッちゃんが家族で食べていけるショップを立ち上げたことは感謝しており、ケイのスープラ用エアロの制作も許した。・・が、パンチのきいたツッコミは忘れない。「300km/h出したらバラバラになっちゃうエアロなら笑っちゃうよね―― それ」
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都合のいい関係は つまりいいトコ取りだ
そんなモノは何も与えてくれない RGO大田の若い頃の走り仲間。アメリカであらゆるチューニングを極めて5年前に帰国。第一線を退き、レストアなどで生計を立てていた。だが、今なお走り続けるS30Z(悪魔のZ)の姿に心を動かされ、大田の誘いに応えてRGOへ。物事の本質を知ろうとする荻島を気に入り、大田や高木と共に荻島FDを首都高SPL(スペシャル)に仕上げる。そしてマシン制作を通じ、荻島にチューニングの本質を伝えていく。「訊けばすぐわかる だがそれじゃあもったいない お前の走り お前のREなんだから」
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