たとえ悪魔でも オレはコイツがいい
ただそれだけだ Z31に乗るごく普通の高校生だったアキオは、ある日、廃棄寸前のZに出会い、一瞬でその姿に魅入られる。だがそれは「悪魔のZ」と呼ばれた車だった。周囲の制止を振り切り、Zを自分の物にしようと躍起になるアキオ。しかし、大破と再生を繰り返すうち、力で押さえつけるのではなく、ただ従うだけでもなく、車と乗り手が一体になることが大切だと理解していく。そして数々のライバルと走ることで大きく成長し、Zの永遠のパートナーとなる。走りの頂点を目指す者たちにとってアキオとZは、希望であり、そしてターゲットなのだ。「ココから先は戦うコトでしかわからない―― それしかわかり合える方法がない――」
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撃墜させてもらおう
走り続けてきた経験とプライドにかけて 911を駆り、「ブラックバード」と呼ばれる男。圧倒的な速さで「湾岸の帝王」の座を欲しいままにしているが、かつて走っていた仲間は次々と消え、親友の朝倉晶夫はZで命を落とし、その心が満たされることはなかった。しかし、朝倉アキオという新たな乗り手によって悪魔のZが復活したことを知り、ストイックな走りでZを追う。そして戦いを繰り返すうちアキオはZに選ばれた唯一の存在であることを理解し、同時に自分も心の底ではZに選ばれたかったことに気づく。アキオとは単なるライバルを越えた関係だが、決して馴れ合うことはない。同じ世界で速さを追求し、互いを高めあう「コインの裏表の存在」なのだ。「・・見事だ よくぞここまでこの悪魔を・・・・」
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100万回の言葉よりも
もっとわかりあえる瞬間がある 32Rを操る売り出し中のタレントで、仕事では満たされない心を走ることで埋めていた。そんな時、悪魔のZと遭遇。ライバル心を燃やし、32Rのさらなるチューニングを山本や北見に頼み込むが、アキオのことを知るにつれ、Zの前を走るのではなく、どこまでもZの走りについていきたいと考えるようになった。その後、Zの数々の戦いを見届け、レイナ自身も周囲から最高のR乗りと認められるほどに成長。アキオからも「いなくては困る存在」と言われるようになる。レイナはこれからも追い続ける。Z、そしてアキオを―― 「そのスピードを共有し続ける以上―― きっとわかりあえると信じている」
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やめろって かなうわけねーからっ
アキオと同じ高校に通う同級生で、コウちゃんの弟。アキオがZ31に乗っていた頃は、よく一緒にナンパして遊び歩いていた。マーにとって車は移動手段でしかなく、悪魔のZの修復に没頭する兄やアキオの気持は理解できないようだ。そして車にハマって留年が決定したアキオを案じ、悪魔のZの処分を促すがアキオは耳をかさなかった。卒業後は次第にアキオと疎遠になっていった。「あのZに乗ってるかぎり いつか本当に死ぬぜ お前」
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冷静にな・・・・ 無茶はすンなよ
アキオの友人マーの兄で、アキオがZ31に乗っている頃、よく面倒を見ていた。その後、解体所でスクラップ直前だったZを、アキオの熱意に負けて修復に協力する。だが、悪魔のZの経歴を知り、さらに事故を繰り返しながらものめり込んでいくアキオの姿を見て心配の色が隠せない・・ チューニングを手がけるだけでなく、自分自身もFCを乗りこなす。「車はしょせんキカイ それ以上でもそれ以下でもねーゾ」
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・・わるいコトじゃあないわヨ
自分の臆病さを認めるのは Zにハマって高校を留年したアキオの新しい担任。相変わらず登校しないアキオをはじめは厳しく注意する。しかしアキオの走りに対する想いや、大破したZを甦らせようとするひたむきな姿を目の当たりにし、次第にアキオを理解していく。そして誰にも止められないことを知った時、るみはアキオの無事だけを願うようになっていた。「生きて必ずもどってくる いつもガレージを出る時 そう心で誓って・・」
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どうして このZじゃなきゃダメなの・・・・?
かつてのZのオーナー=朝倉晶夫の妹。だが血はつながっておらず、えりこは密かに想いを寄せていたが、自分が選んだZで晶夫は帰らぬ人となる。それから3年、えりこは達也と交際していたが、晶夫と同姓同名のアキオが新たなオーナーになったことを知り、その姿に兄を重ねる。しかし、アキオから「お前の兄貴のかわりはできない」と否定されてしまう。忘れようとするが忘れられない気持ち・・ ついに、えりこはすべて消すため、悪魔のZを海に沈めてしまおうとする。「どうして達也がこの悪魔のZを助けるのよォ――ッ」
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・・・・オヤジ なあオヤジ
アンタには一瞬でもこーゆう時があったかい 業界屈指の写真家として名を馳せるイシダ。しかし、富や名声では満足できずに深夜の湾岸を走っていた。そんな中、仕事を通じて出会ったレイナからアキオと悪魔のZの存在を知り、自分の心を満たすターゲットと直感。2千万円以上する車を北見に託し、さらに1千万円のチューンを施したマシンで悪魔のZを追う。だが以前から患っていたガンによって、過激な走りに耐えられない体であることはイシダ自身が一番理解していた。「走り続けてくれアキオ 光のように走り去るお前とZであり続けてくれ」
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どっちだ? だからどっちが速いんだ?
それだけが知りたいんだ! わずか1km/hの最高速を伸ばすことに執着し、同棲していた彼女を流産させてしまった過去を持つ平本。以降、チューニングから遠ざかっていたが、悪魔のZの存在を知り、走りへの情熱が再燃。「ずっとふりきれて・・・なかったんだ」と妻に告白し、幸せのカードと引き換えに走りの世界へ舞い戻ってしまう。限られた範囲で32Rを本物の竜に仕上げ、最高速ステージへ。「踏みこめえ フラットアウト―――ッ」
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あたしは弱虫だから これ以上ついていけないの・・
平本洸一の妻。かつてスピードに没頭する平本に尽くすため仕事を増やすが、それが原因で流産を経験。それから3年、生活もやっと安定し、子供ができたら恵の実家である宮崎で小さな修理工場を始めるつもりだった。そんな折、悪魔のZの存在を知った平本は、自分との生活を捨てて、再び走りの世界へ戻ってしまう。恵はこれ以上ついていけない気持ちを涙ながらに訴え、身ごもった子供と共に実家へ去って行った。「さよなら 子供はあたしが一人で・・ 宮崎に帰ります あたし」
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変わらないよな お前って・・ ほんと昔のままだヨ
平本の古い走り仲間で、現在は沢松鉄工所に勤務。再び走り出した平本から「とびっきりのマフラー」の制作を求められて意気投合し、共に平本Rをセッティングしていく。しかしある日突然、平本から「器用なお前を利用してただけ」と突き放される。それはマツの母親からマツを昔の世界に引き戻さぬよう咎められた平本なりの別れ方だった。その気持ちを察したマツは最後のマフラーを残し、平本の前から立ち去る。「とりあえずコレはおいてゆく 気に入らなければ捨ててくれ」
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オレがほしいのはとびっきりの速さなんだ!
平本の後輩のメカニックだったが、愛車であるZ31のチューニング資金を溜めるため転職。「とびっきりの速さ」を求めてセッティングしたZ31のパワーは、いまや湾岸トップクラスに届く勢いだ。しかし、ややラフなドライブを「スピードを甘く見るな」と平本に諭されることも。「ついてこれますか ここから」
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命をのせて走るんだ
チューンドロータリーでいくのが当然だろう 10年前、谷田部で最高速を競っていたマサキは、北見チューニングの片鱗を見た後、壮絶な事故を起こす。以後、車のブローカーを生業にしていたが、伝説だったZを目撃し、再び走ることを決意。大田を説得してロータリーエンジンを組んでもらい、RGOデモカーのFDでセッティングを開始する。その時、偶然にもZとブラックバードに遭遇。そのままワントライの赤坂ストレート決戦になだれ込む!「今夜でなければダメなんだ 同じ夜は・・もう二度とやってこない」
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あんたはもう二度と走らない・・ ――いや走れない
イベント回りのコンパニオンモデルで、マサキの彼女。一見クールだが、悪魔のZに出会い、かつて敗北した北見チューンにケリをつけようとするマサキをじっと見守った。そしてバトルが終わって別れを切り出したマサキにFDを買い与え、条件としてノーマルで乗るコト、そして自分と生きていくコトを提示し、ずっと抱いていた想いを告げる。「本当に死ななくてよかったね・・ マサキ・・・・」
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踏める もっと踏んでいける 限界はもっと先にある
伝説のランナー相沢洸一の忘れ形見で愛称はケイ。父親と同じ銀色のスープラを駆り、首都高トップと称される。しかしアキオに「上には上がいた」ことを思い知らされ、ホストでチューニング資金を稼ぎつつ先輩ホストの竜也と走り込む。それを知った洸一の仲間たちは、ケイのスープラを800馬力のモンスターマシンにチューニングする。しかしそれはケイが降りていくことを願ってセッティングされたマシンだった。「いける オレはいける 一瞬ものがさず見ててくれ」
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オレがトナリに乗るようになって お前速くなったろ?
ケイが勤めるホストクラブのナンバーワンホスト。ケイの仕事の面倒を見るだけでなく、彼が走ることにも理解を示す。モンスタースープラが完成する直前にはケイの身を案じ、レイナに「止めるコトはできないかナ」と切り出すが、それが無理であることは竜也自身が一番よくわかっていた。ケイは竜也に家族がいることを知り、自分の車に乗せることを避けようとするが、竜也の方から「助手席に乗りたい」と告げ、その走りを最後まで見届けた。「いーぜ 踏んで」
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負けられない チューナーとしてこの世界に生きる
プライドとして――ッ 大田のショップ「スピードファクトリーRGO」の現場責任者。相手の年齢などに構わずハッキリと話すことから、クールに見られることが多い。だが、RGOのデモカーである33Rでブラックバードと争い、自らのミスで大破させてしまった時には、「この33R オコせませんか・・?(修復できませんか)」と涙ながらに大田へ問いかける熱い一面も。「いっとくが負けたなんて全然思ってないヨ」
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お前の仕事って何? レーサー? 違うでしょーが ン?
レイナのマネージャー。複数のモデルを世話しているが、モデルから一流女優なるチャンスをことごとく見送るレイナのことを一番心配しており、その原因である趣味(=車)に頭を痛めている。しかし、レイナの走りへの想いが単なる自暴自棄でないことを感じ取ると「もうオレも車のコトあ アレコレ言わない ただッ 自分を大事にしてくれよナ」とレイナに語り、理解を示した。「自分がまわりの人達に愛されているコト 忘れるなヨ 絶対――」
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気持ちが加速してゆく オレは前を見ていける――
Rにこだわる「スピードファクトリーFLATレーシング」のオーナー。効率ばかりを優先した仕事に嫌気がさし、現在は一人で得意客だけを見ている。また、R200CLUBの一員でもあったが、かつての仲間(安彦)の夜逃げ跡を火事場泥棒するようなメンバーを見て、完全に決別する。彼もまたZの魔力に惹かれ、10年のノウハウをすべてつぎ込んだ33Rで挑む。その戦闘力はブラックバードをも凌駕するほどだ。「まいったナ どうしてこんなにアツイんだ 長い夜になるかもしれない・・」
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キクんだよナ
こういう公道のハンパな伝説をツブしていくのは 「CCRファクトリー」のオーナー。また、谷田部で200マイル(320km/h)をマークしたチューナー集団「R200CLUB」のリーダーでもある。すでに走りへの情熱は薄れており、妥協を認めない黒木の仕事スタイルを「技術的に優れていても結局シロートなのヨ」と評する。自分たちの名を売るため「R狩り」を画策。しかし、その途中で遭遇したブラックバードを潰そうとして逆にクラッシュしてしまう。「公道300km/h そんなバカげた時代は もう終わりだろ」
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あんまりむつかしく考えんなヨ タカ
「ナイトオンレーシング」のオーナーで、R200CLUBの一員。黒木からは「オレが気づかないコト、ちゃんと教えてくれる」と信頼を寄せられており、安彦も黒木のガレージにはよく顔を出していた。しかし、「マジメで妥協を認めないモノの考え方」だけでは生きていけないと考え、元木たちの「R狩り」にも参加。最後は黒木との約束を果たさず、夜逃げで姿を消してしまう。「チューナーが廃業するいちばんのワケ知ってるか? それはナ 自滅なんだヨ」
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ツマンナイのはテメーの腕だろって
「JPPレーシング」のオーナーで、R200CLUBの一員。実戦経験は豊富なようだが、今では他のメンバー同様、妥協した効率的な経営に注力している。元木が画策した「R狩り」にも参加。ブラックバード潰しに失敗した元木から「思いきりかぶせろ 骨は拾ってやる」と命令され、「ヤルにキマってんだろ――」と息巻く。しかし、一瞬もスピードを殺さず迫るブラックバードに気負い、かぶせることすらできなかった。「けっこー客 流れちゃうかもナ・・」
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ドコの車よ アレ?
「パワーハウスJAPAN」のオーナーで、R200CLUBの一員。メンバーの中で最初にレイナの32Rを目撃する。山本や大田といったかつての大物チューナーが再び動き出したことを知り、自分の店の経営に危機感を抱いて冷汗を流す。その後、元木、園田らと共に「R狩り」に参加。突如現れたブラックバードを待ち伏せし、元木と挟み込もうとするが、あまりの速さに怖気づき、元木と共にクラッシュしてしまう。「イタイよナ ただでさえ不景気なのに」
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こっちのコトなんか ぜんぜん目に入ってねエよ
手軽なチューニングで走り屋をきどる若者たち。形から入る者が多いため、マシンの外見は立派。しかし、アキオやブラックバード、黒木といった「ホンモノ」とは、すべての面において次元が違いすぎる。ルームミラーで「ホンモノ」が近づいてきたことに気づいた次の瞬間、眼前にはその後姿があるのだから、これはもう唖然とするしかないだろう。「はええッ」
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でも そーゆう約束やから――
気持ちにケリつけて あとはもう 走るコトだけ―― 出て行った父親の後を継ぎ、継母と連れ子マキの面倒を見ながら借金だらけの青果店を立て直したエイジ。ランエボVで大阪の環状エリアを制していたが、遠征してきたブラックバードを見て、抑えていた東京への想いを募らせる。その後、シゲと父親の後押しで気持ちにケジメをつけるため3ヶ月限定で東京へ。そこでRGOに出入りするようになり、リカコと共にランエボVをチューニング。450馬力でも300km/hを出せるマシンに仕上げ、Zとブラックバードに挑む。「ゆーてもええんやなそーゆうの オレのランエボもごっつー生きてるって」
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マジにならんほーが えーでえ
エイジの異母の弟。シルビアS14からランエボVIに乗り換え、環状で名が知れるほどになったが、エイジからすればまだまだ未熟。「どんな時でもクルマのサイズを頭に入れて走らせろ」というエイジの言葉を、最初はうっとうしく思っていたが、走り込むうちにその意味を理解しはじめる。また、東京からやってきた島の走りを見て、方法こそ違うが最終的に指し示すものはエイジと同じであることを感じ取る。「自分でわかっていかなければ お前の命やから――」
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正しいコトと自分がソレをセレクトするかは
また別だろ な 外車専門の自動車評論家。「ビッグマウスの一発屋」と呼ばれた過去を否定するような態度を取っていたが、仕事で知り合ったレイナからアキオとZを紹介されて走りへの想いが蘇る。ロータリーより速いエンジンが他にもあることを認めつつも城島にとって特別な存在であるFCにこだわり、伝説のプライベーター林から譲り受ける。また一時的とはいえ、FCの名義を変更してアキオに所有させ、あらゆる知識を与えた。その後、限られた期間で林と富永の手により最高の状態に仕上がったFCでZとブラックバードを狙う。「伝えるコトによって オレもまたあの頃に戻ってゆく」
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じゃあ オレのペースでいくぜ
林の元に出入りする若きドライバー。林がチューニングしたFDを駆り、御殿場では名が知られた存在。だが、林に言わせれば「しょせん ここだけの走り屋 ここしか知らない走り方」で、城島とともにやってきたアキオのZと走り、完敗。その後、首都高でFCに乗るアキオと再び勝負するが結果は同じだった。車をコントロールする技術では互角かそれ以上だが、走りのイメージを組み立てていく経験がアキオに比べて圧倒的に少なく、未熟だったことを思い知らされる。「踏めない車は速くない―― 当たり前のコトが今わかる――」
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引き返すならここが分岐点
その先は本物だけが棲む世界―― インテグラを操り、「Rキラー」と呼ばれた専門学生。だが、後藤に本物のチューンドRを思い知らされ、彼の元でアルバイトを始める。そしてアキオと出会い、人間として大きく成長していくがブラックバードを前に判断を誤り、後藤がすべてを注ぎ込んだ「走る宝石」の34Rを大破させてしまう。その後、中古の32Rを手に入れ、ACEの新たなデモカーをアキオと共に作り上げていくが、自分は「去っていく側」の人間であることも悟る。友也が心に刻むラストランに、Zとブラックバードはどう応えるのか・・「オレは望む その走りを お前がZで走るその領域へ――」
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気持ち(心)は必ず――
カタチ(動き)にあらわれるのヨ 外資系銀行の融資課に勤める幹部候補生。友也と同棲していたが、将来を真剣に考えない友也にある種のあきらめも感じていた。そんな矢先、友也の行動と仕事上の偶然で後藤のショップ「ガレージACE」へ出入りすることに。最初は後藤に対して否定的だったが、ACEで働いて成長していく友也を見て、その理由を知りたくなり、融資回収によるACE倒産の危機を救う。さらに自らの意志でACEに転職。後藤のそばで生きていく決意をする。「出会うべき人に出会えたと 心から言える生き方をしよう」
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自分ではない他の誰かの命を預かる――
その怖さと そして誇り 「ガレージACE」のオーナー。「R殺し」のインテグラをACEデモカーの34Rで圧倒するが、乗り手である友也を気に入り、住み込みでアルバイトさせる。友也が34Rをクラッシュさせてしまった時も一言も責めずに労りの言葉をかけ、弟のように面倒を見た。その後、友也が中古の32Rで新たなデモカーを作ると決めた時には、睡眠時間を削ってエンジンを組み上げた。いいモノは犠牲の上にしか成り立たないと考える職人気質なチューナーだが、友也の彼女である今日子の言葉を受け入れ、プロの仕事をした上で経営もうまく回そうと考えるようになる。「ギセイはあってあたり前 それをギセイと思わない心なんですヨ」
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オレはただ後藤ちゃんが好き―― それだけなのヨ
チューンドカーにおけるイベントや商品企画を手がける自称「企画屋」で、後藤のよき理解者。首都高を走る者たちの情報にも明るく、悪魔のZの乗り手であるアキオや、Rキラーの友也の素性も調べ上げた。後藤の打算のない人柄に惚れ込み、ガレージACEによく出入りして雑誌取材のコーディネートやウェブサイト制作などを無償で手伝っている。「結局どっちを選んでも人は後悔しちゃうわけだよねえ なら その時の自分の気持ちにちゃんと正直がイイよねえ」
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カンちがいでもいい
アタシはあのクルマで走りたい・・・・ レイナに憧れる駆け出しの読者モデル。彼氏の機嫌を取るように車にハマり、キャバクラでアルバイトしながら資金を捻出していたが、レイナと出会って自分の間違いに気づく。その後、山下と知り合いインプレッサを売却。同時に山下のZ32に「アタシが求めるクルマじゃない」と思いつつも惹かれてゆく。そしてZ32でレイナのような走り方を求めていくうち、それはアキオの走り方と同じであることを知る。それは過去に一度だけ見た忘れられないZの乗り手だった。「近づいてゆく この感覚・・ たくりよせる糸は間違いなくつながっている・・・・」
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いい意味でお互いオレ達 助け合ってこーヨ な マコト
マコトの彼氏で、マコトに峠からサーキットまで走りのイロハを教えた。だが、次第にマコトを都合よく利用していくようになる。マコトはそれに応えることが正しいことだと思っていたが、レイナと出会って自分が間違っていたことを認める。そんな彼女の心境の変化に気づかないヒロキは、悪魔のZに遭遇しても何も感じず、マコトから「アタシが求めていた人じゃなかった」と愛想を尽かされる。「どーしたんだマコトぉ? なんだよ今のクルマ?」
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人生にはプレ(その前)はない・・だったよね 親父
岐阜出身で、現在はカメラマンのアシスタントとして東京で働いている。実は山本の腹違いの弟で、父親の死をきっかけにユウジは初めて山本に会いに行く。そこで山本から「地上のゼロ戦」のようなチューンドカー制作を提案され、共に取り組むことに。山本は走るコトを通じて父親から教わったコトをユウジに伝えようとしていたのだ。そしてユウジは経験を重ねて、父親のコトバを少しずつ理解し始める。「本当・・ 親父と同じコト言うんだもん まいっちゃうヨ」
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結果がすべて
99%の人がそう言ってもオレはちがうと言う かつてチューニング雑誌「GTカーズ」の制作に携わり、「FDマスター」と呼ばれた男。歴代RX-7にこだわって20代を過ごすものの、行き詰まりを感じて編集から離脱。その後、住宅販売のセールスをはじめるが、RGO大田やリカコと出会ってRGOへ転職。吉井をはじめとする走りの世界で生きてきた人々と話す中で、走ることの本質や昔わからなかったコトを理解しはじめる。そして首都高SPL(スペシャル)に仕上がったFDで「悪魔のZ」「ブラックバード」と走りきり、荻島は自分の進むべき道を見つける。「すべてを飲み込み次へ行こう・・ 首都高ランナーとして――」
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自分 荻島サンの一番弟子っスから
荻島と共にチューニング雑誌「GTカーズ」を編集していた青年。廃刊後は荻島と同じ住宅販売の営業マンに転身。控えめな性格の荻島を持ち上げ、仕事の気晴らしと称して首都高ドライブに同乗したり、合コンに誘ったりする軽いキャラだが、それは荻島を心から信頼してのことである。その後、走りの世界に戻っていく荻島を見て、新見も本当にやりたかった編集業へ復帰した。「言ってたんですよ みんなで・・ 荻島サンがいてくれたらな・・て」
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