第20回2009.4.28
☆ 前回までのあらすじ ☆
「隠し車両の出現コマンドを入手せよ」
『湾岸マキシ』開発チームの内田・ディレクターチーフ(通称:ウチダディ)から依頼を受けた我等がネゴシエーター、ジュリア・アービング。
しかし、「鼻からスパゲティを食べろ」と言われるに等しいこの高難度ミッションは、ジュリアをもってしても苦戦を強いられる。
幾重にもトラップが張り巡らされた厳重な防衛機構を破る事が出来なかったジュリアは、あえなく警備網にキャッチされ、手近にあった部屋に逃げ込んだのであった……。
♪ ジリリリリリリリリリリr
バタンっ
ジュリア:
くっ 私としたことが……。
しばらくここで時間を稼いで、やり過ごすしかないな〜。
部屋に居た男:
……
ジュリア:
……あれ? 誰あんた?
部屋に居たナゾの男:
それはこっちのセリフだと思うんだけどネ。
ワタシの作業室に勝手に入ってきておいテ。
ま、いいかネ。
ワタシはエイドリアン・スミス博士。
エアロダイナミシスト、空気力学の専門家ダ。
ジュリア:
エァロ……の、専門家?
へぇ……それは、また……。
エァロの専門家スミス:
NO!!!
エアロだヨ、 エ ・ ア ・ ロ !!
あのガッちゃんも、かつてはワタシのところに師事しに来た事もあるんだヨ!
(実はウソだがネ)
ジュリア:
ガッちゃん? はあ。
(そんな人、知り合いに居たかな?? まあ良いや)
それで、エアロのスミスさんはここで何をなさっておられるので?
エアロのスミス:
ちょ! その呼び方はイロイロスレスレだから止めなはレ!
「エアロ博士」、そう呼びたまへヨ!
それでダ。
ワタシはエアロの専門家であるからして、『湾岸ナンチャラ』と言うゲーム? に出てくるエアロパーツの監修なんぞをしておるのだヨ。
ジュリア:
へー……。
(って、ハカセ、ゲームのタイトル覚えてねーのかよ!
私よりヒドイな……)
な、なるほど。見ず知らずの私に、ご丁寧にどーもっす。
そだ、ちょうど良かった!
ハカセ、あーた何か、自分だけが知ってる『湾岸マキシ』の秘密とかってなーい???
私、これこれこーいう理由で、手ぶらで帰るわけにはイカンのですよー。
ハカセ:
な、なんでワタシがチミの事情に協力せねばならんのかワカランが、う〜ン。
……じゃア。
Z34型フェアレディZ、そのエアロBに関してだがネ。
♪ ピッ
ジュリア:
ほうほう、Z34型……エァロB……。
(よくわかんないけど、PCのモニタに映ってるコレがそうなんだなきっと)
これに、何か秘密があるんですか??
ハカセ:
このフロントバンパーの、ナンバープレートの奥になるかナ。
ガバッと開いてるエアインテークのネットがだネ……。
よ〜く見るト……。
ジュリア:
え? なに、なに!?
よく見ると、なに!? 暗くてよくわかんないんすけど!?
ハカセ:
……以下、次回につづくのだヨ。
ジュリア:
つづかねーよっ!!
もったいぶってないで、さっさと教えろぉ!!
ハカセ:
うウ……。
いや、このネットの部分がだネ。
断面がこんな風に、ギザギザになっているんだヨ。
こういう構造を取る事で、ネットの表面積を稼ぐと同時に、ラジエターに当たる空気の角度を調整する事ができるのだネ。
これは実際にレーシングカーなどでも用いられている手法でネ。
Z34のエアロBはレーシングカー・ルックであるからして、こんなところもマネてるって事だナ。
ま、ほっとんど見えない部分ではあるが、ツウなマニアからすれば、ちょっとウレシイコダワリではないかとワタシは思うヨ。
ジュリア:
ええ〜っ!? それってホントにウレシイの!?
……ま、私にはわかんないだけかもしれないかな。
じゃあそのネタOK、いただきましょう!
ウチダディにフッかけてくるから、お礼はまたね、エァロ博士!!
バタンっ
エァロ博士:
そうそう、こんなネタもあるんだがネ。
イワユル隠しクルマであるところの、ナンタラスクールって書いてあるクルマを使うには、特別な操作が必要でネ。
ギヤを14回動かすんだが、まず6…… あれ、いないのかネ。
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意外と物知りなんです、エアロ博士ことエイドリアン・スミス氏
ちなみに某スクールっぽいクルマの登場コマンドは、
6・●・●・●・●・●・●・●・●・●・●・●・●・4
らしいっす。
もう知ってたらゴメンナサイ〜。