ストーリー
鉄拳4

二年前、平八は闘神の捕獲に失敗した。
しかし闘神が残した血痕や皮膚組織、蹄を研究員に持ち帰らせ、それらから得た遺伝子情報に、平八自身の細胞組織から読み取った塩基配列を組み入れ、新たな生命の筐体を開発させる。
しかし、研究は容易には成功しなかった。
そして多くの実験を重ねた結果、闘神の遺伝子を生命体に組み込むにはデビル化の因子が必要である、という結論に到る。
自らの血にデビル化を促す要素が欠けることを平八は知った。

デビル化を促す要素を持つ者……風間 仁。
『The king of iron fist tournament 3』で闘神を倒した仁は、平八に撃たれ、倒れた。
しかし彼はデビルと化して平八をなぎ倒し、飛び去っていった。
以後、仁の行方について知る者はいない。

平八は仁の足取りを追わせるが、その消息は掴めなかった。
しかし、その調査の中で興味深い物を発見する。それは二十年前に撮影されたという一枚の写真。
そこに写されていた物は全身が傷つき、火傷を負った男の遺体だった。
その遺体の背中は、翼が半分隆起したように変形していた。
その遺体が20年前に火口に葬り去った息子、一八だと確信した平八は、徹底的にこの遺体の行方を追った。
そして遺伝子学分野で躍進を続けている新興企業“G社”に行き当たった。

G社は入手した肉体の遺伝子データを解析し、新たな人体を生み出そうとしていた。
そして研究に使用された肉体、データはそれぞれネブラスカ、ネパールの研究施設に厳重に保管されていた。
この事実は平八の知るところとなる。

12月25日金曜日、クリスマス。
G社がネパールに持つ最高機密研究所は、鉄拳衆の急襲を受けて瞬く間に陥落。
施設の低層階は木っ端微塵に爆破され、巨大ヘリコプター群によって施設ごとハードディスクが略奪される。

時を同じくして、平八の率いる別部隊がネブラスカ地下研究施設内に侵入、一八の肉体が保管されている棟を襲う。
保管部屋の中に流れ込んで行く鉄拳衆たち。ヘリの中で、平八は作戦の成功を確信していた。
しかし突然、先陣を切った鉄拳衆が何者かに吹き飛ばされ、床に崩れ落ちる。
平八は身を乗り出してモニターを睨んだ。

部屋の中からゆっくりと姿を現す大きな影……それは紛れもなく一八だった。
一八はG社の研究施設で蘇生し、その体を研究素材として提供することで、自らの体に巣喰うデビルの正体を突きとめ、二分した自分の統合を果たそうとしていた。
そして平八と三島財閥を打ち倒す……その欲望を満すために力を蓄えてきた。
しかし、またしても平八によって志しを打ち砕かれたのだ。
怒りに打ち震える一八は、武装した鉄拳衆をほぼ壊滅させ、炎の中に姿を消した。

一八を取り逃がしたことに平八は激怒し、不幸な報告者は殴り飛ばされる。
平八の脇に控えていた色白の最高研究顧問アベルは、平八に早急な一八の捕獲を促す。
平八はじっと一点を凝視しながら考えを巡らせ、ある決定を下す。

「The king of iron fist tournament 3」から2年を経だてた今。

三島 平八率いる巨大財閥、三島財閥の後継者の座を賭けた「The king of iron fist tournament 4」の開催が世界中に報じられた。
今大会の優勝者、最後に三島平八を倒した者には、三島財閥の総帥としての地位が献上されるという。

謀略と知りつつも平八打倒を目指し、一八はトーナメントに赴く。