猪戸 恵(めぐみ)「たまには、デートしようか」

○月×日 はれ。
今日の牛乳は、フルーツ牛乳

××のアホが急に「デートしよう」って言った。
なんで俺があんなヤツとデートなんかしなきゃなんないんだよ。
冗談じゃないってホント!

まぁ・・・デート代あいつ持ちだっていうから、シブシブ付き合ってやったけどさ・・・。
ただ、それだけなんだから・・・ホントに。
うん。


めぐみ 「ここの遊園地、一度来てみたかったんだよね~・・・へへへっ!」
主人公 「・・1dayパスポート、5500円・・・た・・高い・・・」
めぐみ 「大丈夫なのぉ?・・・デート代はそっち持ちなんだよね?」
主人公 「うっ!・・・やっぱ・・回数券にしようかな・・・」
めぐみ 「え~っ!?それじゃ思いっきり楽しめないじゃんか~!ちぇっ、セコいデートぉ!」
主人公 「・・わ・・わかったよ!パスポート買えばいいんだろパスポート!おばちゃん、パスポート学生二枚!」
めぐみ 「うお~、やったぁ~!!」
主人公 「・・・当分昼飯はメロンパン1個か・・・しくしく」
めぐみ 「ん?なんか言った?」
主人公 「う・・うるへい!さ、どんどん乗り物乗りまくって元とるぞ!」
めぐみ 「お~!」

主人公 「う・・・うう・・・(げっそり)」
めぐみ 「大丈夫ぅ?・・・ったく、男のくせにだらしないなあ」
主人公 「す・・すびばせん・・」
めぐみ 「ちょっとコースター系を10回ハシゴしたくらいでさぁ・・・」
主人公 「・・・『ちょっと』って・・・お前さんは元気やのう・・・げほげほ」
めぐみ 「へへ~っ、バスケで鍛えてるからね~!あんたとは体のつくりが違うの!」
主人公 「さいですか・・・」
めぐみ 「さ~てと・・・じゃ、次いこっか!」
主人公 「お・・俺、ちょっと休憩・・」
めぐみ 「なんだよぉ~・・乗り物乗りまくって元取るんじゃなかったの?」
主人公 「も・・元取る前に死んでしまふ・・」
めぐみ 「はぁ・・・しょ~がないな~・・・じゃ、俺ちょっと一人で行ってくるからさ。あんたここで待ってなさいよ・・いい?」
主人公 「・・は・・はあ・・」
めぐみ 「ほんじゃ!」
主人公 「(ポツーン)・・・しくしくしく」
5分後・・・

主人公 「・・・・・(ボーッ)」
めぐみ 「お・ま・た・せ!」
主人公 「へ?えらく早かったじゃ・・・ひえっ!冷た!」
めぐみ 「ほ~ら、冷え冷えのコーラですよ~!」
主人公 「え?・・何コレ・・俺にくれんの?」
めぐみ 「なんだよぉ、せっかく人がおごってやろーと思ったのに・・・いらないんならいいよ、捨てちゃうから」
主人公 「い・・いるよ!くれくれ!」
めぐみ 「へへへっ・・・はい!」
主人公 「あ・・でも、いいのかよ?デート代は俺が出すって・・・」
めぐみ 「コホン・・・ま、パスポート代出してもらってんだから・・・このくらいは・・・ね」
主人公 「じゃあ・・・俺の為にわざわざジュース買いに?・・・ごめん・・てっきり俺は一人で乗り物に乗りに行ったのかと・・」
めぐみ 「ったく、そんなわけないだろ?・・・だって・・ほら・・今日はさ・・」
主人公 「え?」
めぐみ 「その・・・一応さ・・・デ・・・」
主人公 「(ドキッ)・・・・・」
めぐみ 「・・・デート・・・なんだしさ・・・(カアッ)」
主人公 「ああ・・・そうだよな!」
めぐみ 「コ・・・コホン・・・さてと・・・じゃ、次の乗り物行ってみようかぁ!」
主人公 「うっ・・・お・・お手柔らかに~・・」
めぐみ 「ダメダメ!ビシビシ行くよ~!」
主人公 「ひえ~!」